プロマジシャンの点数
- vol.2/コンプレサー通信2015年12月号掲載
7年前、プロになったばかりの頃、いつも百点をとらなきゃ!と思ってた。
結果を残さないと次のお仕事が無くなりそうで怯えていたのね。
その頃、ショーがある日は朝からずっと緊張していたもんなぁ。
何度舞台にたってもドキドキするし、この世界は向いていない、と思った時期もありました。
今は克服できたみたい。
本番直前、のんびりしていたら衣装を忘れたことに気がついてあわてたことがあったなぁ。
ホテルスタッフの制服を借りてその場をしのいだっけ。
緊張をしなくなっても、「緊張感」は持ってないといけないのね。
「練習は本番のように、本番は練習のように」
という言葉があるけど、練習を本番のようにやった事ないなぁ。
朝から晩まで毎日ずっと本番中だと思ってるのかも。
「ありの~ままの~姿みせるのよ~」って歌聞いたとき、すごーく共感したもんなぁ。
舞台でも、テレビやラジオでも、いつだって自然体でいたいのね。
FMとやまでやってる番組のディレクター虎平太さんが「プロは七十点や八十点の日があってもいいけど六十点以下になってはいけない」と言ってました。
こりゃ大変。
1回だけならなんとかなっても、一生とり続けなきゃプロ失格なのね。
大変だけどその分喜びも多いこの世界、生きてる実感が半端ない。