人情とふれあうコンプレッサー見聞録
- vol.6/コンプレサー通信2016年4月号掲載
となみ衛星通信テレビで放送している『コンプレッサー見聞録』は今年で十一年目を迎えます。
打ち合わせなしでぶらぶら歩き、人情とふれあう見聞録。
毎回、どんな展開になるのかコンプもドキドキわくわくです。
十一年前、一本の電話からこの番組が動き出しました。
「新番組にレギュラー出演してほしい」
番組制作会社、ビジョン21さんからでした。
うれしいけれど、当時はまだサラリーマン。
さすがにまずいと思って、会社に相談をしたら許可されてビックリ。
その時の言葉を今でもはっきり覚えています。
「君は地域振興課として頑張ってくれ」
地域振興課という部署は無かったけれど、趣味でやっていたマジシャンとしての活動が、人脈を広げ、仕事に役立っていたのも事実でした。
初回の収録日。
何もわからないまま、福光道の駅に集合。
カメラの前に立たされたコンプさん。
「あそこのお客さんに話しかけて!」
ディレクターさんに突然言われ必死に話しかけた。
「こんにちは!いい天気ですね~、何買うんですか?」
気が付けば店員さんとお客さんにマジックを披露、心の壁がなくなったのか、会話が弾み、無事、収録を終えたのでした。
あれから十一年、いろんな所に行ったなぁ。
出会ったすべての人に、ドラマがあった。
笑いだけじゃない悲しいストーリーもあった。
マジシャンになっていなかったら、この番組も、出会いもなかったのか。
勝手に満足している場合じゃない。
恩返しができる芸人にならなくっちゃ。