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失敗するほうがいい

  • コンプレサー通信2016年12月号掲載

プロになったばかりの頃、忘年会の最中に突然腹痛が。

「マジックで治してきます!」と皆に伝えてホテルにもどる。

「痛いのいたいの飛んで行け」

苦しみながら呪文を唱えても治まらず、翌朝病院へ。

大きな病気かもと、おびえている中、先生からひと言。

「食べ過ぎ飲みすぎには気を付けてください」。

年末年始の一番楽しいタイミングに食べれない、飲めない苦しみを味わったのでした。

忘年会が続いてイヤな予感はしていたのにね。

どうしてその日のために我慢ができなかったんだ、と自分を責める。

『肉体は精神の象徴、病気は生活の赤信号』という言葉知ったのは最近の話。

そのころの自分に教えてやりたい。

調子が回復しない中、ラスベガスへ。

マジシャンたるもの、本場のエンターテイメントを体感しなければお話しにならないもんね。

ペン&テラー、マックキング、カッパーフィールドなど大好きなマジック界のスーパースターたちのショーを観て大興奮。

気づけば胃腸の調子が回復してた。マジックのおかげ?

嘘みたいな、本当の話。

当時のコンプさんは、宴会やイベントでの出演ばかり。

目的が別にある中でのショーと、そのマジシャンだけが目的の公演との違いを目の当たりにして、このままではいけないという思いに襲われた。

そして、毎年単独ライブを開催することを決意したのでした。

毎回新作で挑む長時間ライブ、演じ慣れた作品に比べると、完成度が低いのに喜んでいただける不思議な感覚。

失敗して、凹んでいるコンプさんの心に響いたのが、落語家のお偉い師匠からいただいた言葉でした。

「どんな名人の演技でも自宅で簡単に、DVDで観れる時代。なのに、なぜ、わざわざ足を運んで、生の舞台を観に来てくれるのか?という事を考えなくてはいけない。段取り芸を見せる時代は終わったんだろうねぇ」

鮮度を失うくらいなら、挑戦を続けて失敗するくらいのほうが、いいのかもね。

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