人見知り克服のヒント
- vol.8/コンプレサー通信2016年6月号掲載
ここは射水市のホテル、第一イン新湊一階レストランリーブル。
毎週金曜のランチタイムにマジックのサービスを行っているのだ。
スタッフさんに呼ばれるのを、コーヒーを飲みながら待機している。
その昔、人見知りで悩んだ事があったなぁ。
人に会うとなんだかソワソワ。
お客様とふれあうテーブルマジックの直前は落ち着かなかったもんなぁ。
ところが、本番が始まると不安が消えてしまうから不思議なのね。
「コンプさん、お願いします!」
スタッフさんから声がかかったぞ。さぁ、テーブルマジックのスタートだ!
大人の女性が二人、デザートを食べている。
「こんにちは、マジシャンのコンプレッサーです。まずは予言をひとつ。」
女性たちの表情がキュッとしまる。
「私のマジックが終わるころには・・・なんと・・・そこにある、たべかけのアイスが、とけているでしょう。」
二人の表情がゆるむ。すかさず、ポケットから見えない何かを取り出し、テーブルの上におくジェスチャーを。
指で押さえながら女性にたずねる。
「これは何かわかりますか?」
女性はとまどった表情で答える。
「み、みえません」
今度はコンプさんが困った表情に。
「えー、本当に見えないんですか?これは・・・テーブルクロスですよ」
緊張がゆるんだのか、笑いが起こる。
テーブルクロスのうえにおかれた見えないモノを、突然コインに変化させると驚きの声が。
約5分間のテーブルマジックのスタートだ。
ステージショーとは違い、少人数で、目の前で楽しめるのがテーブルマジックの魅力。
短い時間でいかに、非日常を楽しんでいただけるかが腕のみせどころ。
最後のマジックを終え、ご挨拶を。
お客様の笑顔がうれしい。
自分のことを意識するよりも、『この人を楽しませたい!』と思う気持ちに、人見知り克服のヒントがあるのかもね。