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ギブ・アンド・ギブ

  • コンプレサー通信2018年1月号掲載

テーブルマジックのお仕事へ。

女性スタッフさんが多く働く職場に出張し、宝飾販売をしている企業様から、毎月数回、出演依頼をいただいているのです。

「こんなに近くで観ていいのですか?」

お客様がやってきた。

「間近で楽しむのがテーブルマジックですよ!」

目の前の席をご案内。

「真横に座ったらタネが見えますか?」

「えへへへ、真横はいろいろ見えるので別料金ですよ」

笑いが起こった。

「今日は特別に私の後ろから観てもいいですよ。ただし、夜道を歩くときは気を付けてくださいね。」

みんなが笑顔になった。

テーブルマジックは、お客様との会話も重要なのだ。

扉がバーンと開き、少年が肩で息をしながら会場に入ってきた。

「間に合ったね、こっちにおいで!」

スタッフの一人が立ち上がった。

少年の母親らしい。

少年は六年生。

母親の職場にコンプさんが来ると聞いて、学校が終わって、自転車で駆けつけたのだ。

「コンプさんのマジックを観て、マジックが大好きになって、家でいつも練習をしているんですよ。今度、学校で披露するんです!」

と、母親が教えてくれた。

照れくさそうに座っている少年をみたら、なんだかうれしくなった。

コンプさんが気づかないところで、この少年に、影響を与えていたのだ。

そして、少年が今、コンプさんにエネルギーを与えてくれたのだ。

プロ活動十周年、これまで、多くの皆さんからエネルギーをいただいてきた。

ちゃんと恩返しはできているのかな。

誰かが言ってたなぁ。

大切なのはギブ&テイクではなく、ギブ&ギブの精神だと。

トランプを混ぜると少年が真剣な顔に。

その表情を母親がうれしそうにみている。

とっておきのマジックを演じよう。

心に残る、最高のドキドキ・ワクワクを届けるのだ。

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