800円の幸せ

  • vol.36/コンプレサー通信2018年10月号掲載

休日の夜、妻がママ友と食事におでかけ。

ということで、コンプさんが夕食当番に。

我が家には三人子供がいるのです。

早速ミーティング。

「外食がいい!」

と中二の長男。

小六の長女と小一の次女は

「パパの手料理」

と意見が別れた。

そこで、コンプさんのヒラメキを発表!

「ひとり八百円で好きなものを買って夕食を作るってのはどう?」

金額に迷いはあったけど、思いつきでの料金設定。

みんな大賛成、早速近所のスーパーへ。

それぞれ買い物カゴを持って食品売り場へ。

しばらくして長男が相談に来た。

「お父さん、夕食に漫画を買ってもいい?」

なかなかユニークな奴だ。

食べれるものにしてね〜と伝える。

結局メインはマグロの刺身、サラダにジュース、アイスクリーム。

下の娘、カゴの中には刺身が二パック、ジュースとアイス。

海鮮丼をつくるらしいが予算オーバー。

そのことを伝えたら、

「オーバーしている分、パパ食べて!」

なかなかの交渉術、認めようじゃないか。

次女には甘いコンプさんなのです。

長女のカゴには野菜とお肉が。

料理をするのね、成長を感じるなぁ。

計算したら七百円ほど。

帰り際、百円ショップで何かを購入、しっかり予算を使い切っていた。

帰宅後、キッチンで賑やかにお料理が始まった。

マグロを醤油に漬け込む長男、炒めものをする長女、海鮮丼を盛り付ける次女。

「いただきまーす!」

夕食開始。

料理を少しずつもらって晩酌を。

なんだか酒がすすむ。

「ちゃんと皿を洗っておしまいだぞ!」

食べ終わったところで皆に伝える。

もう少しおつまみがほしいなぁと思っていたら、長女がニヤニヤしながら、イカの燻製を机の上にポンと置いた。

百円ショップで買ったのは、パパのおつまみだったのだ。

まさかのサプライズ。

「お~、ありがとう!」

娘よ、泣かせるじゃないか。

このイカ、こんなにおいしかったっけ。

思い付きの家族イベントが、明日の元気につながった。

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