越中演芸倶楽部三楽会ワンコイン寄席 第137回のこと
富山で毎月寄席を開催:越中演芸倶楽部三楽会ワンコイン寄席
富山の「てるてる亭」という、ちいさな劇場でやっている寄席の話です。
月に一度、落語や漫才や漫談や手品をやって、
お客さんには500円玉ひとつ握りしめてきてもらう、そんなイベント。
名前は「越中演芸倶楽部三楽会ワンコイン寄席」。
かしこまった名前がついていますが、やってることは、ただただ楽しい寄席です。
今回で137回目。そんなにやってるんですよ。
「よく続けたなぁ」と思うでしょう?
でもね、最初から「続けるぞ!」って力んでたわけじゃないんです。
毎月「本番の練習ができる場がほしい」という思いで始めました。
最初のころを思い出すと、あんまり「こわい」とか「不安だ」とか、そういうのはなかったんですよね。
もちろん、「お客さんたくさん呼びたいなぁ」とか、「にぎやかにしたいなぁ」という気持ちはありましたよ。
でも、それよりもね、「毎月、本番の練習ができる場がほしい」という気持ちのほうが強かった。
営業で初めての会場に行くときって、やっぱり鉄板のネタをやるんです。
「ここでウケなかったらどうしよう」っていう緊張感があるから、安定感を求めるんですね。
でも、この寄席では、もっと自由に試せる。
「こうしたらどうだろう」「あの演出はおもしろいかも」って、
新しいことを考えて、実験する場としては最高なんです。
最初は、お客さんが3人だけ、なんてこともありました。
でも、それもまた楽しかったんです。3人のお客さんに向けて、全力でやる。
それだけで、なんだか「やってるぞ!」って感じがしたんです。
あの手この手で、新しいものをつくる
寄席が続いていくと、リピーターのお客さんが増えてきます。
これがまた嬉しいんですよね。「あ、また来てくれた」って思うと。
でも、そこで気を抜いて同じことをやるわけにはいきません。
「あれ?これ前に見たな」なんて思われたら、がっかりさせちゃうでしょ?
だから、あのてこのてで工夫するんです。
同じネタでも、演出を変えたり、角度を変えたり。
時には、「これ、ちょっと無理じゃない?」と思うようなことにも挑戦する。
それが不思議なもので、やっているうちに全く新しい作品になったりするんですよね。
「これができたんだ」って、自分でも驚くことがあります。
こういう寄席だからこそ、新しい挑戦ができる。
お客さんには笑ってもらえて、自分も成長できる。
そんな、贅沢な場なんです。
満席のありがたさ
40人入れば満席になる小さな会場です。
でも、この「満席」っていうのが、本当にありがたいんですよ。
ほぼ告知なしなのに、今回もパンパンでした。
「お客さんに支えられているんだなぁ」って感じる瞬間です。
でも、それ以上に、「続けてきてよかった」と思うんです。
3人しかいなかったあのときから、毎月コツコツ続けてきたから、
今の満席があるんだと思うんです。
背中を押してくれる「場」
打ち上げでは、出演者どうしでいろいろ話しました。
「こういう会があるから、新しいことをやらなきゃって思うよね」って。
本当にそうなんです。
普段の生活や仕事に追われていると、つい忘れちゃうんです。
「新しいことをやる大事さ」とか、「もっと工夫できるんじゃないか」とか。
でも、この寄席があるから、思い出せる。
「あ、次はこんなことやってみよう」とか、「もうちょっとこうしたら面白いかも」とか。
そういうことを考えさせてくれる、背中を押してくれる場なんです。
次回も、お待ちしています
次回の「越中演芸倶楽部三楽会ワンコイン寄席」は、12月21日(土)。
2024年最後の寄席です。忘年会シーズンですが、
この寄席でちょっと笑って、あたたかい気持ちになってくれたら嬉しいです。
私もまた、新しい挑戦を持って登場します。
いつものお客さんも、初めてのお客さんも、大歓迎です。
「越中演芸倶楽部三楽会ワンコイン寄席」、ぜひ一度遊びに来てください。
お待ちしています!