校歌の効果

  • vol.50/コンプレサー通信2019年12月号掲載

「ともやん、一曲歌って」

ショーを終えて車での移動中、睡魔が襲ってきたコンプさん。

お世辞にも上手いとはいえないアシスタントのともやんの歌で、眠気を覚まそうというわけ。

「タッタラリラー」

前奏からテンションマックスのともやん。

これは効果がありそうだ。

「はんにゃの~の~」

歌い出したところで、小学校の校歌だと気が付いた。

おもしろい選曲、懐かしいなぁ。

ともやんとは同じ小学校に通った幼馴染。

もう三十年以上歌っていないのに歌詞がうろ覚えながら出てくるから不思議だね。

眠気を吹き飛ばそうと、コンプさんも大声で参加、二人で大合唱に。

「立山の雪がひかる~」

一番を終え、二番の途中で歌詞を思い出せずつまってしまった。

「あぁ悔しいなぁ、ネットで調べてみて~」

小学校のホームページに校歌を発見したともやんが、歌詞を見ながら続きを歌い出す。

はっとするコンプさん。

「われらの道を、われらがひらく。見よ、ゆく川のみなぎるように。若い生命よ、力あれ!」

なんと、力強いメッセージ!

あの頃、歌詞の意味なんて考えもしなかった。

今の生き方を後押ししてくれているような言葉に気持ちが高まりながらも、二度と戻れないあの頃を思い出したらちょっとだけおセンチに。

すっかり眠気が吹き飛んで会話が弾む。

あの頃と変わらないなぁと思う。

いつも学校の帰り道、一緒だったからね。

来年も、我らの道を開いて行くのだ!

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