石川県白山商工会 新春講演会!18年で掴んだ「3つの力」とプラモデル理論|マジシャン コンプレッサー

石川県白山市の白山商工会様からいただいた「新春経営講演会」への登壇依頼。
マジシャン・コンプレッサーとして、18年間かけて積み上げてきたことを語り尽くした——充実の1月22日でした。
会場は白山市のバードハミング鳥越さん。
大雪の心配もありましたが、無事にお届けできてホッとしています。
白山商工会からのテーマ——「お客様の心を掴む表現力・演出力入門」
前半の講演会のテーマは、白山商工会様からいただいた「お客様の心を掴む表現力・演出力入門。小規模事業者の皆様が今こそ身につけたいスキル」。
こういう「自分の中の枠を超えるお題」をいただくのが本当に大好きなんです。
なぜかというと、自分1人で「マジシャンとしての講演をやろう」と思うだけでは、どうしても得意な話や、いつもの切り口だけになってしまう。
でも、主催者様からの「こんな課題があるから、こんなテーマで話してほしい」というお題が加わることで、自分の中にあった「無意識の経験」が、初めて言語化されるんです。
「あ、それならデパートの販売促進部時代に悩んだあの経験が繋がるぞ」
「今のAIアプリ開発に夢中になっている話も、実は『行動する力』の一つの答えになるな」
お題をいただくことは、自分自身の過去を強制的に棚卸しさせてくれる貴重な機会。
マジシャンとして、経営者として、一人の人間としてやってきたことが、主催者様の求める「テーマ」というフィルターを通すことで、点と点が繋がり、新しい線になる。
しかも、それを人前でアウトプットすることで、実は一番学ばせてもらっているのは自分自身だったりするんです。
だから、お題をいただいての登壇は、最高のアウトプットであり、最高の成長の場でもあります。
チラシにはさらに細かく3つのキーワードが記されていました。
「伝える力」「行動する力」「選ばれる力」。
チラシを見たのは本番の3日前ですけどね(笑)。
この3つの柱に沿って、脱サラしてプロマジシャンになってからの18年間、そしてその前のサラリーマン時代(大和デパートの販売促進部での17年間!)の出来事を交えながら、お話しさせていただきました。
伝える力 ~心は言葉でできている~

プロになって最初に見つけた武器は、「トーキングマジック」でした。
音楽に乗せて演じるサイレントマジックが主流な中、「どんな環境のどんなお客様にもアプローチできるのは『言葉』だ!」と信じ、おしゃべりを磨くことを決意。
でもラジオの仕事をいただいた時に気づいたんです。「全然しゃべれないじゃん!」って(笑)。
そこから始めたのが「おしゃべり日記」。毎日その日の出来事をスマホに吹き込み、翌日それを聞く。これを1年間続けました。
エピソードを拾い上げ、広げ、まとめる。これがトーク力の基礎になりました。
さらに印象に残っている出来事があります。ある小学校の控室で見た「チクチク言葉とフワフワ言葉」の貼り紙。
「嫌い」「まずい」というチクチク言葉ではなく、「ありがとう」「大好き」というフワフワ言葉を使いましょうねと。これ、大人になると案外難しいんですよね。
とっさの時、アドリブを求められた一瞬にこそ、その人の本性が出る。
フワフワ言葉をとっさに出せる自分になるためには、心を綺麗な言葉で満たしておくしかない。
「口が滑った」って思う時、本当は滑ったんじゃなくて本心が出ているのかもしれない。
そう思ったら、フワフワ言葉を「使おうと思って使う」んじゃなくて、とっさに出てくるものがフワフワであるべきだと。
…ここで「芸は人なり」という言葉に、自然と辿り着くんです。
結局、心は言葉でできている。
そう気づいてからは、毎朝の名言探しを日課にし、1年以上SNSで発信し続けています。
良い言葉をインプットし続けることで、自分の発する言葉も変わっていく。
同じ考えから、所属マジシャンの皆さんとのSNSグループで「毎朝オンライン朝礼」も続けています。
倫理法人会が発行する冊子「職場の教養」を毎朝グループに貼り付けて、コメントを添える。
「職場の教養」は1日1エピソード、すばらしい言葉が綴られています。
さまざまな企業の出来事や世の中の動きから気づきを届けてくれる、まさに最高のツールです。
マジシャン全員がそれぞれ感じたこと・思ったことを書き込み、そこに返信コメントを返す。この繰り返しを、毎朝続けています。
中でも所属マジシャンの19歳の彼は、社会経験がないままマジシャンとして歩み始めた一人。
少しでも力になれればと始めたこの朝礼ですが、5ヶ月間でその成長ぶりに驚かされています。
やっぱり言葉は大事だなあ。
先日のラジオ(FMとやま「コンプレッサーのしゃべっちゃお」)でもこのお話をたっぷりさせていただきました。
👉 「プラモデル理論」の詳しい解説はこちら
行動する力 ~動いた事実が中身を作る~

順調だったマジシャン人生を一変させたのが、新型コロナウイルスでした。
年間700件の出演依頼が、ある日突然ゼロに。
「家を売るか…もうマジシャンを廃業するか…」。本気でそう思いました。
でも、「コンプレッサーという生き方は辞めない」と心に決め、動画編集を猛勉強。
最初はYouTubeにハマり、娘と一緒にチャンネルを立ち上げ。するとテレビ局から番組制作の依頼が来るなど、とにかく必死にもがきました。
「二足の草鞋を履くなんて…」というプライドもありました。
芸一本で生きていく。これが信条だったから。
でも、三遊亭円楽師匠の「草鞋は履けるだけ履け」という言葉に背中を押され、コロナ禍で困窮する事業者の申請をサポートする持続化給付金の事務局スタッフなど、マジック以外の仕事でも全力で取り組みました。
すると不思議なことに、コロナ禍にさまざまな形で繋がったその方々が、コロナ明けにマジックの仕事を依頼してくださるようになったんです!
まさにスティーブ・ジョブズの「コネクティング・ザ・ドッツ」。
目の前のことを面白がって一生懸命やっていれば、いつか必ず点と点は繋がる。
今はAIアプリ開発にドハマりしていて、マジックショーのセットリスト自動作成アプリやショータイムの演目時間計測データベースなどを自作。
その楽しさをSNSで発信していたら、なんとDXやAIを提案する企業様から「一緒に営業に行かないか?」とお声掛けいただくまでに発展しました。
「動いた事実が中身を作る」。これこそが行動する力の真髄です。
ともやんの「プラモデル理論」~最強の表現力とは~
ここで、一番皆様にお伝えしたかった核心のお話を。
大親友でありアシスタントの「ともやん」との会話から生まれた「プラモデル理論」です。
ともやん曰く、「プラモデルメーカーの社員さんよりも、俺たちマニアの方が絶対に詳しい」。
これ、ものすごく本質を突いています。
仕事として「やらなければ」と取り組む人より、心底好きで「やりたくて仕方がない」マニアが放つ圧倒的な熱量には、絶対に勝てない。
だからこそ、最大最高の演出力とは、大げさな照明やテクニックではなく、自分自身が夢中になってとことん楽しむ姿を見せること。
送り手がワクワクしていないものは、受け手の心には絶対に届きません。
👉 コンプオフィスの所属マジシャン研修レポートはこちら
選ばれる力 ~最後は人間性で決まる~
最後に、マジシャンになる時に名人からいただいた、一生の宝物とも言える2つの言葉を紹介しました。
世界的マジシャン・ブラック嶋田先生の言葉。
「コンプレッサー君、笑ってりゃいいんだよ」
そして、富山が誇る大名人・立川志の輔師匠の言葉。
「芸は人なり」
舞台に立つと、どれだけ鎧を着込んでも、薄っぺらさはすぐにお客様に見抜かれます。
プロマジシャンになったばかりの頃、毎回舞台が終わるたびに「今日もダメだったな…」と思っていた時期がありました。
なんか薄っぺらい自分がバレるんじゃないかと。
見抜かれるんです。
だからこそ大事なのは、根っこの部分をしっかり作り上げること。
中身がしっかりしていれば、その上で表現力・演出力を磨けばいい。
中身が伴っていないのに演出だけでよく見せようとするのは「張りぼて」でしかないと。
先日の出来事も紹介しました。2つの仕事の日程が重なってしまう「ダブルブッキング」です。
まず所属マジシャンを先の会場へ向かわせ、自分は別の現場を奇跡的に予定より45分早く終わらせてそのまま猛ダッシュで合流。結果的にお客様に「2人も来てくれて1時間も楽しめた!」と喜んでいただく、超絶リカバリーになりました。
これも、ごまかさず正直に謝罪し、できる限りの誠意を尽くし、普段の関係性(お客様がラジオのリスナーだった!)があったからこそ許していただけた出来事でした。
「コンプレッサーさんのこと知っとるつもりだから、そんなんいいちゃ。あっちのお仕事も頑張ってやってこられ」
もう嬉しくて。
最後は人間性。日々の生き様が芸に出る。
だからこそ、死ぬまで自分という人間を磨き続けなければならないのだと、改めてお話しさせていただきました。
懇親会はプロマジシャン全開のショータイム!

約1時間に及ぶ熱い登壇の後は、マジックショーで心の底から楽しんでいただく時間。
懇親会で、ステージショー&テーブルマジックショー☆
ここではプロマジシャン・コンプレッサー全開!
「笑ってりゃいいんだよ」の精神で、ステージショーからスタートし、最後は皆様のテーブルをくまなく回って目の前で不思議な現象をお届けするテーブルマジックまで、約45分間、たっぷりとお届けしました!
目の前で起こる驚きの瞬間、そして真骨頂である"お客様との掛け合い(おしゃべり)"。
会場中が笑顔に包まれました。
登壇でお話しした「演出力」や「伝える力」を、今度は実際のパフォーマンスとして、理屈抜きで体感していただけたのではないでしょうか。

さいごに
コロナ禍の実話、AIアプリ開発の話、そして18年間の軌跡まで。
白山商工会の皆様、そして温かく迎えてくださった経営者の皆様に、人生そのものを語らせていただきました。
どんな立派な演出も、中身が伴っていなければ張りぼてに過ぎません。
これからも「芸は人なり」を胸に、自分の仕事を心の底から愛し、楽しみ、そのワクワクを皆様に届けていきたいと思います。
白山商工会の皆様、ご参加いただいた皆様、本当に、本当にありがとうございました!!
出会いに感謝、ご縁に感謝でございます!
