伝えたい言葉、込められた思い
- vol.39/コンプレサー通信2019年1月号掲載
仕事部屋のカレンダーをめくって、そこに書いてある標語を読むのが朝の日課のコンプさん。
今日の標語は
【毎日が良い天気】
(天候気候は変えたくても人の力は及ばない。嫌わずあるがままに受け止める。その姿勢が生活の土台となる。)
いい言葉だなぁ。
幼い娘が新しい傘を使いたくって、雨が降るのを心待ちにしていたのを思い出す。
心一つで、悪天候も良い天気にかわるってことね。
よ~し、今日も張り切って!と思ったところでふと考えた。
中学二年生の息子にも、この標語を毎日読んでほしいなぁと。
押し付けたら嫌がられるから、何気なく目に入るトイレの壁に貼りつけた。
「俺、あのカレンダー読んでるよ」
一週間くらいたった頃、息子が突然言い出した。
朝食を食べながら心の中でガッツポーズを決めるコンプさん。
ちなみにその日の標語は
【金銭は活かして使う】
(払うべきときは喜んで、請求する時は躊躇なく、必要な時は惜しまずに使う。そういう人に金銭は集まってくる。)
奥深いなぁ。
「ゲーム買って~、そしたらお父さんにお金が集まってくるよ~」
と、息子。
大笑いするコンプさん。
今はどのように受け止めてもいいのだ。
いつかきっと、分かる日が来るはず。
県外からマジックショーの依頼があって、二日間家を空けた。
コンプさんがいない間、標語カレンダーがめくられたかどうかが気になるところ。
帰宅して真っ先にトイレへ。
ちゃんと二日分めくられていた。
翌朝家族に聞いてみた。
「カレンダーをめくったのは誰ですかぁ?」
「俺はめくっていないよ。二日間、家でトイレをしなかったからね」
笑いながら答える息子。
意外にも、妻と小六の娘がめくっていた。
それはそれでうれしかった。
なんだか楽しい朝食タイム。
【一日の計は朝にあり、一年の計は元旦にあり】
ふと、コンプさんが幼い頃、父が言った言葉を思い出した。
その言葉の意味を通り越えて、息子に伝えたいと思ったであろう父の気持ちに思いを馳せたら、なんだかじ~んときた。