あすなろ魔法学校

  • vol.62/コンプレサー通信2020年12月号掲載 

八年前、出演依頼のお電話をいただき、初めてあすなろ小児歯科医院を訪れたときの衝撃は今でも覚えている。

お城を感じる建物、扉を開けると中は薄暗く、光に照らされた小川を水が流れていて、ドレスを着たお姫様が子供たちと会話を楽しんでいる。

ピアノの生演奏も素晴らしく、おとぎ話の世界に入り込んだような不思議な感覚に。

とても歯医者さんだとは思えない空間に度肝を抜かれた。

「コンプレッサーさん、あすなろ王国の魔法使いになって、子供たちにマジックを見せてもらえませんか?」

院長先生の、そのような一言から打ち合わせが始まったっけ。

院長先生が目指す虫歯ゼロのあすなろ王国についてのお話を聞いて感動したなぁ。

そして、コンプさんがイベント感覚で集客の話題にふれたら、院長先生が言ったんだよな。

「人集めのためにマジックをしてほしいのではありません。子供たちに本物を見せてほしい。そして感動させてほしい。マジックを通じて、大人になった時に役立つ何かを、伝えてほしいのです。」

当時のコンプさんには無かった視点にハっとした。

芸を生業とするために、技を磨き、出演の場を増やしていくことばかりを考えていたからね。

『何のためにマジックを演じるのか?』

という考えを深めるきっかけとなり、その後のマジシャン人生が大きく変わったなぁと思う。

あれから八年、あすなろ魔法学校で、たくさんの子供たちに出会い「学校でマジック係になって、みんなの前でマジックしたよ!」こんなメッセージをもらったりして、うれしくなる日々。

大人になったとき、魔法学校での体験はどんな思い出になっているのかな。

親になったとき、子供に何を伝えるのかな?あすなろ王国が目指す未来が確実に近づいてきている。

その未来に向けて、ともやんと共に、これからもしっかり取り組もう!

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