氷見『愛の劇団』4年目のマジックレクチャー|新作『氷見のお祭り』で目入れ式

こんにちは!マジシャンのコンプレッサーです!

富山県氷見市で活動する「愛の劇団」さんの稽古場に、今年もおじゃましてまいりました。氷見のアマチュア劇団さんにマジックのレクチャーを行うのは今年でおよそ4年目です。

今回は、この秋上演される新作『氷見のお祭り』の稽古と、公演成功を願った 「目入れ式」 の一場面をご紹介します。地域に笑いと元気を運び続ける皆さんの稽古場の空気を、そのままお伝えします。

氷見「愛の劇団」の稽古場で新作『氷見のお祭り』の縁日背景幕を囲む団員の皆さん

氷見の「愛の劇団」とはどんな団体?

愛の劇団さんは、富山県氷見市を拠点に活動する地域劇団です。もともとはオリジナル演劇を中心に上演を重ねてこられ、地域の敬老会や施設イベントなどで笑いと元気をお届けすることをコンセプトに、数多くの舞台を踏んでこられました。

団員の皆さんはとにかく明るくて、稽古場に一歩入るだけでこちらが元気をもらえる、そんな空気を持った方々です。過去のブログでも何度かご紹介しています。

https://comp-office.com/magic-show/himi-magic-lecture/

https://comp-office.com/magic-show/blog-3726/

代表のTさんとは、富山県倫理法人会でご縁をいただいたのがきっかけ。「マジックを教えてほしい」とお声がけをいただいてから、年に3〜4回のペースでレクチャーを続けてきました。演劇一本だった団体が、いまでは「愛のマジック劇団」と呼びたくなるくらい、演劇とマジックが自然に溶け合っています。

4年続けてきて、稽古はどう変わった?

4年間で移り変わってきたのは、演目の選び方です。最初はすぐに披露できるマジックからスタートしましたが、今では少し練習が必要な演目にも挑戦していただくようになりました。

理由はシンプルで、練習を重ねるほど団員同士の呼吸が合ってきて、そのぶん本番のウケが確実に大きくなるからです。使用する道具も、一般には手に入りにくいものを厳選してお渡ししています。

そしてもうひとつ、この団体さんの強みは演出のアレンジ力です。こちらでお伝えした演目の型に、皆さん独自のコントの間や身振りが乗ってくると、同じマジックとは思えない笑いの厚みが出てきます。

続けることでしか広がらない世界がある、というのはコンプさんも折に触れて胸に置いてきたことでした。以前のエッセイでも、日々の積み重ねが思わぬ景色を見せてくれる話を書いています。

https://comp-office.com/essay/2016-11/

新作『氷見のお祭り』にマジックをどう組み込む?

今年度の演目テーマは『氷見のお祭り』。縁日を舞台にしたお芝居です。

今年度は「演劇のなかにマジックを取り入れたい」というご相談だったので、演劇の流れを止めずに差し込める演目を中心にセレクトしてお伝えしました。当初お渡しした案をそのままではなく、稽古を重ねながら「ここはうちの間に合わせて変えたい」「この転換はもうひとつ欲しい」と、皆さんの側からもどんどん意見が出てきます。

やりとりを何度か往復して、ようやくこの団体さんならではの流れに落ち着きました。マジックが浮かず、演劇の呼吸のなかに溶けて、そのうえで一番おいしいところでタネが返ってくる。この形に着地するには、やっぱり4年分の稽古の蓄積があってこそだなあと唸ります。

「目入れ式」って何をするの?

稽古場に入って驚いたのが、縁日の背景幕でした。青い夜空、赤白の提灯、綿あめ・射的・やきそば・絶叫の館……。真ん中には、オレンジ色の服を着た男の子のイラストがドンと立っています。

愛の劇団の縁日背景幕にダルマ式の目入れを行うコンプレッサー

これを描かれたのは、劇団員のなかの絵の得意な方。仕上げの前に「よかったら目入れ式をやってください」とお声がけいただき、キャラクターの両目に黒い丸を描かせていただきました。

目入れ式とはダルマの両目に墨を入れる、日本の縁起担ぎの儀式を指します。片目は願をかけるときに、もう片目は成就したときに入れるのが本来の作法ですが、今回は公演の成功を願って両目を入れる、劇団流のアレンジ。マジシャンにこの役目を回してくださるという発想が、もうこの劇団さんらしくてうれしくなりました。

皆さんが背景幕を囲んで拍手をしてくださる中、まるでダルマみたいな発想ですねと笑いながらペン先を置いた、あのひとときの空気は忘れられません。

劇団員の皆さんが見守るなか目入れ式を進めるコンプレッサー

稽古のあとに待っている「手作りの時間」

愛の劇団さんの稽古場でもうひとつ楽しみなのが、稽古のあとの手作りのお菓子やお食事です。誰かがササッと出してくださって、いつの間にか輪ができて、その日の稽古のダメ出しがそのまま反省会になり、笑い話になり、次の演目のアイデアが飛び出す——そんなひとときが、この劇団さんの原動力なのだろうなあと眺めていました。

集合写真を撮らせていただいたときの皆さんの表情も、本当に明るくて元気で、そのまま舞台に立てそうな熱量でした。この稽古場の空気で本番を迎えるなら、当日は絶対に盛り上がる、と言い切れます。

愛の劇団の稽古場で満面の笑顔と拍手で目入れ式を見守る団員の皆さん

大雨のあとに、稽古場から聞こえたひと言

じつは稽古の少し前、氷見の地域は大雨に見舞われて、床上まで水が上がったお宅もあったと耳にしていました。稽古を止めても不思議はない状況で、それでも劇団さんは動きを止めず、こちらに向かってくださっていました。

そんな中で、稽古の合間に「私たちの愛の劇団は、みなさんに元気をお届けするためにあるがいぜ」というひと言が耳に入ってきました。誰に聞かせるでもないふとしたお言葉でしたが、胸の奥にじんときました。

  • 地域の劇団だからこそのお役目は、大きな舞台に出ることでも、有名になることでもなく、
  • 困った時にも、笑いに行ける場所をこの土地に残し続けること。
  • そして、困っている誰かのために舞台に立つ人たちが、この土地にいてくれること。

こういう場所に呼んでいただけるご縁のありがたさは、何年経っても薄まりません。以前、始球式のマウンドの上で「マジシャンになって良かった」と噛みしめた、あの感覚と近いものが、今回もじんわりと胸に残っています。

https://comp-office.com/essay/2018-9/

この秋、氷見のどこで『氷見のお祭り』は観られる?

『氷見のお祭り』の公演は、この秋、氷見市内の複数の会場で予定されているとうかがっています。正式な日程・会場は劇団さんからのご案内をお待ちいただくのが確実です。

氷見地域の敬老会や地域行事のご案内板・回覧板などに情報が回ってくるはずなので、そちらをぜひチェックしてみてください。

マジックを取り入れた新作演劇を、地元の劇団が、地元のためだけに上演する。氷見にお住まいの方、この秋のご予定にぜひ一枠あけておいていただければうれしいなあと思います。

よくある質問

愛の劇団はどんな団体ですか?

富山県氷見市を拠点に活動する地域のボランティア劇団です。もともとはオリジナル演劇を上演してきた団体で、近年は地域の敬老会などでマジックを取り入れた演目もお披露目されています。団員の皆さんは明るく元気で、笑いと感動をお届けすることをコンセプトに活動されています。

マジックレクチャーは何年目になりますか?

今年でおよそ4年目です。富山県倫理法人会でご縁をいただいた代表のTさんからのご依頼をきっかけに、年に3〜4回のペースでマジックのレクチャーを続けています。近年は演劇にマジックを組み込む相談も増え、双方が自然に溶け合う演目づくりに取り組んでいます。

「目入れ式」とは何ですか?

ダルマの両目に墨を入れる、日本の縁起担ぎの儀式を指します。本来は願をかけるときに片目、成就したときにもう片目を入れる作法ですが、今回は舞台の背景幕に描かれたキャラクターに、公演の成功を願って両目を入れさせていただきました。劇団流のアレンジで、稽古場が一気にお祭りの空気になる、素敵な習わしです。

富山でマジック出演やレクチャーを頼むには?

コンプオフィスまでお気軽にお問い合わせください。会社パーティー・地域行事・敬老会など、現場の規模と目的に合わせて演目とレクチャー内容を組み立ててご提案します。氷見・高岡・砺波・富山市内はもちろん、県外への出張も承っています。

https://comp-office.com/contact/

続けているから、見せてもらえる景色がある

氷見の愛の劇団さんとご一緒するようになってから、稽古場に通うたびに新しい発見をいただいています。マジックを教えているつもりでいたのに、教わっていたのはこちらのほうだった——そんな瞬間が、この4年間で数えきれないくらいありました。

『氷見のお祭り』の稽古場で目入れ式をさせていただいたあのひととき、そして大雨のあとに聞こえてきたひと言。どちらも、ただ通っているだけでは決してもらえなかった景色です。

この秋、氷見のあちこちで愛の劇団さんの新作が上演されます。ひとりでも多くの方に笑顔と元気が届きますように。応援していまーす!

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