ブログ写真のトリミングと顔ぼかしをAIエージェントに自動化させた|生成AIを使わない「顔検出」の仕組みも解説

こんにちは!マジシャンのコンプレッサーです!

じつは最近、ブログに載せる写真の下ごしらえが、ほぼ手いらずになりました。撮ってきた写真のフォルダをAIエージェントに渡す。すると、コンプレッサー好みにトリミングされて、明るさもいい塩梅に整って、お客様のお顔にはぼかしが入って、そのままブログに使える状態で戻ってきます。

これまでブログ記事そのものを書くAIの仕組みは整えてきましたが、写真については手つかずでした。そこがようやくつながった、というお話です。

地味に手間だった「写真の下ごしらえ」

マジックショーの写真をブログに載せる前には、じつはいくつも下ごしらえがあります。

まず、余分な余白のトリミング。天井やブラインドの暗がり、手前の空きスペースを切って、主役をしっかり見せる形に整えます。

次に明るさの調整。体育館や宴会場は暗めに写りがちなので、ちょっと明るめに持ち上げます。

そしてもうひとつ大事なのが、お客様や観客の皆さんのお顔への配慮です。ブログという公開の場に出す以上、写っている方のお顔にはぼかしを入れる。これが1回のショーで10枚ほど。枚数はそう多くなくても、1枚ずつ手でやると地味に時間を食う作業でした。

写真フォルダを渡すだけ。あとはおまかせ

そこで新しく用意したのが「写真加工」というAIエージェント用のスキルです。

やることはシンプル。写真の入ったフォルダのパスを渡すだけ。あとはAIが1枚ずつ中身を見て、余白を切り、明るさを整え、お客様のお顔にぼかしを入れて、仕上げたものを別フォルダに保存してくれます。

AIエージェントがショー写真を受け取り、トリミングとお客様の顔へのモザイクを自動で仕上げる様子を描いたチビキャラ風イラスト

最後は「コンタクトシート」と呼ばれる、全部の写真を1枚に並べた確認用シートが出てきます。ずらっと並んだサムネイルを一目で見て、切りすぎやぼかし漏れがないかをチェックする。人の手が入るのは、ほぼこの最終確認だけになりました。

この仕組みの肝は「コンプレッサー好み」に仕上がること

じつは、いちばん大事なのは "自動" であること自体ではありません。仕上がりが コンプレッサー好みになる ところです。

AIがコンプレッサーの過去の加工写真から切り位置や明るさの好みを学習する様子を描いたチビキャラ風イラスト

トリミングの切り位置も、明るさの上げ方も、人によって好みが分かれます。決まった数値で機械的に切ると、どうしても「なんか違うな」という写真になりがちです。

そこでこのスキルは、これまで手作業で仕上げてきた写真を たくさん見せて(学習させて) 作りました。「余白はここまで削る」「暗い会場はこのくらい明るく」——そうした好みのクセを一枚ずつから拾い上げ、AIの判断ルールとして覚えさせています。

だから出てくるのは、"平均的にきれいな写真" ではなく、"いつも手で仕上げているのに近い写真"。ここが、市販アプリのおまかせ補正とは大きく違うところです。

ここが肝心:使っているのは「生成AI」ではない

ここは少していねいにお伝えしたいところです。

「AIで写真を加工」と聞くと、ナノバナナ(Nano Banana)やOpenAIの画像生成ツールのような、絵を新しく描き起こす「生成AI」を思い浮かべる方が多いと思います。でも、今回の仕組みはそれとはまったく別ものです。

写真そのものは一切、描き変えていません。使っているのは「顔検出(フェイスディテクション)」という技術。画像の中から「ここに顔がある」という位置だけを見つけ出す、コンピュータビジョン(画像認識)の一種です。

生成AIでお顔を作り替えてしまうと、記録として残すショーの写真としては不自然になります。検出して隠す方式なら、写真の中身は本物のまま。見つけた顔の部分だけを、あとからモザイクで覆う。だから安心して「記録写真」として使えます。

図解:AIが写真を仕上げるまで

実際に、AIがどんな順番で作業しているのか。流れを図にしました。

写真フォルダを渡してからブログ用写真が完成するまでのAI自動処理フロー図解

大きく5つのステップです。写真の向きをそろえる下準備をして、1枚ずつ内容を見て判断し、顔を検出し、トリミング・明るさ・モザイクをまとめて掛け、最後に一覧で確認する。この一連を、指示なしで最後までやり切ります。

仕組みをもう少しだけ:3つの道具

裏側では、大きく3つの道具が連携しています。

顔検出・画像加工・AIエージェントの3つの役割がチームで写真を仕上げる様子を擬人化したチビキャラ風イラスト

1つめは顔検出の目です。 ここにはApple(Mac)標準の「Vision(ビジョン)フレームワーク」という機械学習の仕組みを使っています。ポイントは「オンデバイス処理」であること。パソコンの中だけで計算が完結し、写真を外部のサーバーに送りません。お客様のお顔という大事な情報を、どこにもアップロードせずに処理できる。プライバシーの面で、これは大きな安心材料です。

2つめは加工の手です。 トリミング・明るさ調整・モザイクは「ImageMagick(イメージマジック)」という定番の画像処理ソフトが担当します。ぼかしは、輪郭までしっかり隠れるよう、細かめのピクセルモザイクで掛けています。

3つめは全体をまとめる司令塔、AIエージェントです。 これがこの仕組みの主役。「顔検出の目」と「加工の手」を、状況を見ながら順番に呼び出し、1枚ずつ判断しながら最後まで進めていきます。ひとつ質問して答えが返って終わり、という単発のチャットAIとは、ここが決定的に違うところです。

こうした「AIエージェントに道具を持たせて、一連の作業を任せる」考え方は、文章まわりでも同じように進めています。声で話すだけでブログとSNSが仕上がる仕組みは、こちらにまとめています。

https://comp-office.com/ai/voice-to-blog-sns-auto-posting/

ブログの執筆から画像生成、SEO設定、WordPress投稿までを通しで自動化した話は、こちらです。

https://comp-office.com/ai/vscode-claude-code-wordpress-auto-publish/

「誰をぼかすか」もAIが見て決める

顔検出は「顔の位置」を教えてくれますが、「誰をぼかすべきか」までは決めてくれません。ここはAIが写真を見て判断します。

基本のルールは、ぼかすのはお客様や観客の皆さん。演者本人と、18年組んでいる相棒のアシスタントは、そのまま残します。検出した顔に番号を振り、「どの番号が誰か」を見分けたうえで、対象だけにモザイクを掛けます。

実際に、このスキルで仕上げた1枚がこちらです。ケアホームなかそねさんでのマジックショーの写真。16:9に切り、お客様と職員の皆さんの顔にはモザイク、演者はそのまま——という判断が、すべて自動でかかっています。

ケアホームなかそねのマジックショー写真。AIが16:9にトリミングし、お客様と職員の顔にモザイクをかけた実例。演者のコンプレッサーはぼかさず残している

顔検出も万能ではなく、横顔や後ろ向き、小さく写った顔は見落とすことがあります。そこは仕上がりを目で確かめて、漏れがあれば手当てする。自動化とはいえ、最後の目配りは残してあります。

なぜ、ここまで自動化にこだわるのか

派手な作業ではありません。でも、こういう地味な下ごしらえほど、自動化する値打ちがあると考えています。

コンプオフィスでは、ブログ本文、SNS発信、そして今回の画像加工と、お仕事のまわりをひとつずつAIエージェントに任せる形を広げてきました。ひとつ自動化が進むたびに、手を動かさなくても仕事が前に進む。空いた時間を、本来やるべきことに回せるようになります。

出演カレンダーをWebアプリにした話など、ほかの自動化の実例もまとめています。

https://comp-office.com/ai/ai-performance-calendar/

AI活用のご相談、承っています

こうした「地味だけど時間を食う作業」を、AIエージェントでどう自動化していくか。マジシャンの現場で実際に動かしながら、日々試しています。

マジシャンのコンプレッサーとAIロボットがAI活用の相談を歓迎するチビキャラ風イラスト

業務の自動化やAIエージェントの活用について、「うちの仕事だとどこから手をつければ?」といったご相談があれば、お気軽にお声がけくださいね。現場で使えている生の事例を交えて、一緒に考えます。

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