“これまでの全部”をAIに読ませてみた|全コーパス分析でAIクローンを更新する

こんにちは!マジシャンのコンプレッサーです!

今回はマジックではなく、AI活用のガチな話をお届けします。

きっかけは、朝6時の学びの場でした。ひとつの講話から、腹の底でずっとくすぶっていた問いに、すっと答えの糸口が見えたのです。

その“閃き”を、最強AI「Claude Fable 5」に、これまでの発信すべてごとぶつけてみた——今回はそんな話です。先に結論だけ言うと、たどり着いたのは「AIに自分を分析させる」ことよりも、そこから見えた「AIクローンを“更新”する」という発想でした。

朝6時、高岡市中央準倫理法人会のプレモーニングセミナーへ

まずは、きっかけになった朝のこと。

2026年10月16日(金)、富山県で9番目となる高岡市中央準倫理法人会が、いよいよ開設を迎えます。その開設に向けて、いま高岡は日に日に盛り上がっているところ。開設記念のプレモーニングセミナーも、全3回で動き出しています。

高岡市中央準倫理法人会 開設記念プレモーニングセミナー全3回のチラシ(第1回 小路晃会長)

セミナーの全体像は、以前のブログにまとめています。

https://comp-office.com/lecture/takaoka-chuo-jun-rinri-pre-seminar-2026/

第1回の講話は、小路晃 会長。富山市倫理法人会の会長であり、いまは大人気のラーメン店「えびすこ」を営む経営者です。

もともとは、格闘技イベント「PRIDE」のリングで戦った格闘家。そこから、一杯のラーメンで人を笑顔にする世界へ。

経営者として倫理を学び、会長として仲間を束ねる。この振れ幅の大きい生き様が、そのまま説得力になっている方です。

倫理法人会には、人の講話の中身を細かく書き残さないという流儀があります。なので内容には触れませんが、朝いちばんの会場が、明るく前向きな熱でいっぱいになっていったことだけは書いておきます。

小路会長とは同級生で、昔からよく知る間柄。それでも講話が始まれば、会場みんながぐいぐい引き込まれていきます。同い年とは思えない貫禄とパワーに、朝から元気をもらいました。

そして当日は、60名を超える方が、この朝の学びに集まりました。新しい単会が生まれる前から、これだけの人が朝6時に顔をそろえる。うれしい時間でした。

「聞いた時」と「時間が経ってから」で、学びは深まる

ここからが本題です。

富山県倫理法人会の幹事長というお役を拝命し、倫理に入会してからは気づけば12年目に入りました。毎週のように、いろんな経営者の生き様に触れさせてもらっています。

この毎週の学びには、おもしろい性質があります。話を聞いたその場で受け取るものと、時間が経ってから受け取るものが、まるで違うのです。

日々の暮らしの中でふと言葉を思い出し、何度も噛みしめているうちに、意味がじわじわ深まっていく。以前、大久保寛治さんの講演をうかがったあとにも、同じことが起きました。

https://comp-office.com/lecture/blog-3065/

今回もそうでした。小路会長の朝から数日、言葉を反芻しているうちに、腹の底でずっと整理できずにいたモヤモヤに、すっと光が差した瞬間があったのです。

長いあいだ抱えてきた、「謙虚さ」と「自信」のあいだの揺れ。そこにひとつ、腹落ちする答えの糸口が見えました。細かい中身はここでは伏せますが、とにかく「これは今すぐ形にしないと消える」と直感しました。

いつもの“自問自答”を、今回はFable 5にぶつけた

こういう閃きが降りてきたとき、いつもやっている習慣があります。思いつくまま、声に出して一気に録音すること。頭で整えようとせず、ガーッと喋り切ってしまいます。

声で話すだけで発信まで仕上げる仕組みは、ふだんから使っているものです。

https://comp-office.com/ai/voice-to-blog-sns-auto-posting/

いつもなら、その音声をAIエージェントに渡して整理してもらいます。でも今回は、ちょっと欲を出しました。

いま、世界でもトップクラスに賢いと言われるAI「Claude Fable 5」が、契約プランの中で使えています。せっかくこれだけの相棒がいるのだから、目の前の音声だけを見せるのはもったいない。

ことばの記憶は、日ごろからまるごと渡してあります。その蓄積ごと、いまのコンプレッサーを丸ごと分析してもらおう——そう考えました。

Fable 5のすごさについては、こちらの記事にまとめています。

https://comp-office.com/ai/claude-fable5-ai-harness/

そうして預けてあるのは、たった一つの音声ではありません。ブログ2,274件、エッセイ72本、講話の文字起こし、ラジオ台本、ネタ帳……。約17年ぶんの言葉の記録を、まるごとです。

「全コーパス分析」とは

ここで初めて知った言葉があります。「全コーパス分析」です。恥ずかしながら、こんな言葉があることすら知りませんでした。

コーパスとは、ある人や分野の言葉を大量に集めた“言語データの集合”のこと。全コーパス分析とは、その蓄積された言葉をまるごとAIに読ませ、書き手の思考のクセや人物像、価値観までを丸裸にする分析手法です。

一本の音声から読み取れることには、限界があります。でも17年ぶんの言葉を横断すると、話がまるで違ってきます。

何度も出てくる口ぐせ、無意識に避けている言葉、年々変化してきた考え方。点でしかなかった記録が、線でつながって「人物像」として立ち上がってくるのです。

出てきたのは「人間性分析と今後への提言」だった

しばらくして返ってきたのは、かなりの長文でした。タイトルは「人間性分析と今後への提言」。

AIによる全コーパス分析の結果「人間性分析と今後への提言」のドキュメント画面(内容はぼかし処理)

強みも、影も、リスクも、これからどう進むべきかという提言も。正直、しびれました。ここまで見透かされるのか、と。

中身をすべてここに載せるわけにはいきませんが、ひとつだけ言えることがあります。めちゃくちゃ勉強になった、ということです。

言葉にできずにいた行動のパターンを、AIが出典つきで並べてくれる。あの朝の閃きが、なぜこんなに大事だったのか。その理由まで、きれいに整理されていました。

これはひとつ、次のステージへの新しい足がかりになる。そう思える読後感でした。

気づいたのは「AIクローンを“更新”する」という発想

そして、読み終えて一番大きかったのは、分析結果そのものよりも、その先にあった発想でした。

このワークスペースでは、AIエージェントを「マジシャン・コンプレッサーのクローン」として動かしています。文体も、考え方も、過去の記録から学ばせている“もう一人のコンプレッサー”です。

つまり今回の全コーパス分析は、ただの占いでも自己満足でもありません。このクローンを、より本物に近づけるための“更新データ”そのものだったのです。

分析して終わり、ではありません。結果をまた読み込ませ、クローンを一段かしこくしていく。そういう循環が回り始めました。

自分自身を知ることと、もう一人の自分(クローン)を育てることが、同じ作業になる。この気づきには、ぐっとくるものがありました。

だから“溜めておく”ことが、AI時代の資産になる

ここで、大事なことにあらためて気づかされます。

こんな分析ができたのは、17年ぶんの言葉を全部テキストにして残していたからです。ブログも、エッセイも、講演やスピーチ、ラジオの文字起こしも、日々のメモも。バラバラに見えていた記録の山が、AIにとっては最高の“教材”だったわけです。

AIの精度は、モデルのかしこさだけでは決まりません。どれだけ豊かな文脈(コンテキスト)を渡せるかで、出てくるものが大きく変わります。

だからこそ、MDファイルでも、音声の文字起こしでも、とにかく言葉を残し、溜めておく。これがAI時代の、地味だけれど確かな資産になる——今回いちばん腹落ちしたのは、この一点でした。

クローンを動かす“ハーネス”という足場

最後に、もう一つの狙いにも触れておきます。

かしこいモデルに全データを渡せば終わり、ではありません。どんな順番で読ませ、何を記憶させ、出力をどう検証させるか。モデルの“外側”に用意するこの足場のことを、いまのAIの現場では「ハーネス」と呼びます。

小さなマジシャンが大きなAIロボットにハーネス(足場)を装着すると、出力がキラキラの結晶に整っていくイラスト

全コーパス分析で得た人物像は、このハーネスの中核になります。クローンという“分身”に、ハーネスという“足場”。この二つがそろって初めて、モデルが替わっても、いつでも「らしい」出力を引き出せるようになります。

ハーネスの考え方については、こちらで詳しく書いています。

https://comp-office.com/ai/claude-fable5-ai-harness/

朝の学びから降りてきた小さな閃きが、気づけば「クローンを育てる」という一段大きなテーマにつながっていました。ハプニングも学びも全部が地続きで、次の一歩に変わっていく。これがおもしろくてたまりません。

まとめ|自分を知ることは、クローンを育てること

  • 高岡市中央準倫理法人会(10/16開設)のプレモーニングセミナー第1回が、今回のすべての入口だった
  • 毎週の学びは「聞いた時」と「時間が経ってから」で深まり方が違ってくる。その変化が閃きを連れてくる
  • 降りてきた閃きを、最強AI「Claude Fable 5」に“これまでの全発信”ごと分析させた(全コーパス分析)
  • 出てきた「人間性分析と今後への提言」は、AIクローンを“更新”する最高の教材だった
  • カギは、言葉を溜めておくこと(コンテキスト)と、それを活かすハーネス(足場)

道具のかしこさより、渡す文脈と足場の設計。マジックのタネと同じで、見えている不思議の裏にある“仕込み”が、結局すべてを決めます。

AI活用のご相談・講演のご依頼を承ります

株式会社コンプオフィスでは、こうして現場で回しているAI活用のノウハウを、業務効率化のご相談や、経営者向けの講演・セミナーとしてお届けしています。

マジシャンが自社の発信も経理もAIエージェントで動かしている、その生々しい実践がベースです。倫理法人会さまでのAI活用セミナーなど、登壇の実績も重ねています。

https://comp-office.com/lecture/takaoka-rinri-ai-seminar-202606-2/

「うちの仕事にAIをどう入れる?」というご相談は、お気軽にどうぞ。

この記事を書いた人

マジシャン・コンプレッサー(株式会社コンプオフィス代表)。プロマジシャン18年目、AIスペシャリスト、富山県倫理法人会 幹事長。出演のかたわら、経理・発信・資料作成まで自社の業務をAIエージェントで動かし、その実践を富山県内外の経営者向けセミナー・講演でも発信しています。

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